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ベースの音色について(その1)

ベースプレイヤーにとって、どんな音色を出すかというのは、実はテクニックを磨くのと同等かそれ以上に重要なことだと思う。実際、超一流のベースプレイヤーは自分だけの音色を持っている。ジャコ・パストリアス、マーカス・ミラー、アンソニー・ジャクソン。。。実際ジャコ・パストリアスさんのインタビューを読んでみると、かなり若い頃から「いかに自分だけの音を出すか」を強く意識していたらしい。そういう意味では、マーカス・ミラーさんの音はサドゥスキー製のプリアンプがすべてなので、偉いのはロジャー・サドゥスキーさんということになる。。

ま、でも実際のところ、ベースという楽器で

  1. 自分だけの個性があり、
  2. アンサンブルの中でも埋もれない音を、
  3. どんな現場でも同じクオリティで均一に出す。

のは相当にハードルが高い。

1だけならいくらでもできそうだけど、問題は2と3。まぁ、3についてはいつでも必ず自分のお気に入りのアンプを持ち運んで使えばいいので物理的(金銭的?体力的?)な問題と言える。だけど、1と2の両立が非常に難しい。

で、1と2のどちらが大切かと考えると当然2。なので順序としては2から模索を始めるのがいいと思うのだけど、アンサンブルつまりバンドによって音楽の種類が違うので、どんなバンドにもしっくりくる音を見つけるのが至難の業。ジャコもマーカスもアンソニージャクソンも、バンドによって音色を分けることはしていない。。歌モノもインストも同じ音色でやってる。。そういう音色を開発できたこと自体が奇跡のような気がする。

(その2に続く)