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2007年10月21日

subfive from スウェーデン

きのうは沖縄市ゴヤ十字路近くのお店「M-Flog」で、スウェーデンから来たカッ飛びジャズフュージョンバンド「subfive」と、カルロス・サルダーニャさんのバンドで対バンさせてもらいました。

しかしなんでしょうか、subfiveのこの説得力は。みなさん一音一音の説得力が有りすぎです。。そしてメンバー全員、”リズム””音程””ダイナミクス””音色”等々、全てにおいてあいまいさがいっさいない。パーフェクト。もちろんプレイ上のミスも一切なし。さらにどの曲もむちゃくちゃ面白い。
(加えて、他の人の曲をカバー(今回はカルロスさんの楽曲)するときも譜面は一切見ていませんでした。個人的にはこれがかなりインパクト大。。)

ということで、メンバー全員といろいろ話しましたので、その印象を書いてみます。

■Andreas Andersson - saxophones and EWI
細身で長身、ライブではMCも務めます。すごく個性的な味を醸し出していて、何をしゃべっても思わず笑ってしまう、そんなキャラクター。きのうはアルトサックスとAKAIのEWIを使っていました。EWI、いいですね〜。実はこの楽器、石川君という私の友人でありバンド仲間が開発していたんですが(私、大学卒業後にAKAIで働いていたので。石川君は今もAKAIにいるかな?)、Andreasさんに「日本ではEWI使う人、多いの?」って聞かれたので「いや、少ないと思いますよ。。スウェーデンはどう?」って逆に聞き直してみたら「いや〜、少ないよ〜」とお互いで苦笑い。。なんでみんな、こんなにいい楽器を使わないんでしょうね?

■Johan Öijen - guitars
ギターのヨハンさんは、実は私が今回のライブで一番感動したプレイヤーかもしれません。とにかくカッコイイ。。ギターはサドウスキーの小柄なセミアコボディのもの(世界に2本しかないプロトタイプと言っていました)を使っていたのですが、音色とアドリヴが言葉にできないくらい、本当に絶品でした。特にディストーションをかましたときの音が素晴らしい。。さらに驚いたことがありまして、私、高校生の頃に「メゾフォルテ」というアイスランドのフュージョンバンドが好きでよく聞いていたんですが、ヨハンさん、実はこのメゾフォルテに6年くらい在籍していたそうです。超ビックリ。。その話を本人にすると、最近また新しいアルバムとDVDが出たよとのこと。もちろんチェックします!

■Mats Byström - keyboards
キーボードのマットさん、昨日はエレピとnord(だったと思います)のみをプレイしていましたが、コードワーク、ソロ、どちらもものすごいです。こういうバンドでこの2台だけでここまで表現できるのか、、という感じでした。今回subfiveの来日をコーディネートして頂いたギタリストの平本明さん曰く、本当はアコースティックピアノでのプレイも絶品とのこと。また、マットさんは実は1993年にAMATISというバンドで来日もしており、今回は2回目の日本とのことでした。

■Anders Pirinen - bass
今回たぶん一番たくさんお話しさせてもらったベースのアンダースさん、使用しているのはカスタムメイドの6弦ベースです。ボディ形状はヤマハのTRBを参考にしているとのこと、またピックアップとブリッジはアレンビックのものを載せていました。ちょっと弾かせていただいたのですが、やはり弦高はかなり低めでした。でも、フレットのラインが全然ないんですよね。よくこういう楽器を全然手元を見ずに弾けますよね。。あと、スラップの曲では4弦のプレシジョンを弾いていました。プレイスタイルはジョン・パティトゥッチがもっともっとファンキーになった感じでしょうか。バッキングも素晴らしいし、ソロもまさに開いた口がふさがらない状態。。4歳の女の子がお家で待っているとのことで、ライブはもちろん楽しいけど、一方で早く家に帰りたいという気持ちもあって、、とおっしゃっていました。

■Johan Löfcrantz-Ramsay - drums
ドラムのヨハンさん、たぶん一番若くていちばんおちゃめな性格。ドラムもその性格がそのまま出た感じのメチャクチャダイナミック&イケイケ全開なプレイでした。テクニックはもういうまでもないわけですが、しかしなんといっても一音一音の、そしてリズム全体の「キレ」が本当に素晴らしい。また、ひとつひとつの楽器を一打ごとにしっかり鳴らし切っている感じがすごく良かったです。こういうドラマーってなかなか見たことがないです。

ということで各メンバーを紹介させてもらいましたが、とにかく今回彼らのプレイを目の前で見ることができたのは本当にラッキーでした。きのうのライブを見せてもらったことで、また私の音も変わると思います。以前カデナ基地の中でスパイロジャイラを見たのですが、subfiveの音はスパイロジャイラに勝るとも劣らないですよホントに。。そして最後に、今回一番ビックリしたのは、ふだんインストものをあまり聴かない私の妻が感動しまくっていたことです。あれだけの説得力のある音を聴かされたらそうなるのも当然だと思いますが、彼らの凄さを表現するには、実はこの事実が一番わかりやすいかもしれませんね。。

投稿者 punkbass : 2007年10月21日 09:19