自分が20年ほど前から、ライフワークと位置づけて(というか、好きでやっているだけなんだけど)取り組んでいるのが、いわゆるインプロ。
正確にはインプロヴァイズドミュージック(Improvised Music)、要は即興演奏だ。
即興演奏にもいろいろあり、例えばジャズにおけるソロパートのように、あらかじめ決められたコード進行に乗って即興演奏するものもある。
が、自分が取り組んでいるのはそうではなく、文字通り「決められたものがなにもない」、まさに無の状態から、その場で音を組み上げていくタイプの即興演奏だ。
あらかじめ決められたコード進行に乗って即興演奏する場合、そのコードから音が外れないよう、気をつけながら演奏する必要がある。
万一コードに合わない音を出してしまった場合「間違った」ということになってしまう。
一方、自分がふだんやっている即興演奏には、そもそもリズムやコードといった概念さえもない。
従って「間違い」が存在し得ない。
何をやっても絶対に間違いにはならないのである。
これは相当すごいことだ。
一般的には「楽器を演奏する」→「たくさん練習して上手に弾けるようになろう」という回路が働くが、
そもそも上手に弾く必要もないのである。
という意味で、インプロに大きな可能性を感じている。
特にアンサンブル。
楽器が上手、下手、いっさい関係なく、ただただ音でコミュニケーションをとることに集中すれば良いのであり、その行為がとにかく楽しいのである。
そのとき必要なのは、
1.相手の音をしっかり聞き取る集中力
2.その相手の音に対してどう反応するべきかの判断力
3.反応を音で示す際の表現力
くらいだろうか。
1はただしっかりと聞けば良いだけなので、特に難しいことではない。
2は、その人自身の音楽性がそのまま反映されるところ。
3はイコール演奏技術というわけでもない。例えば、何らかの衝動を表現したいと感じた場合、ひたすら高速で弾きまくるという表現でも良さそうだし、ただただ轟音を出すという表現方法もある。後者の場合、演奏技術は特に必要ない。(ただし轟音にもいろいろあり、どんな轟音を出すのかが問われたりするわけだけど)
と考えてみると、インプロヴァイズドミュージックをやろうとすると、一般的な楽器演奏とはかなり異なる頭の使い方が求められることがわかる。かといってそんなに難しいことでもなく、基本「自由」だ。実際、小学校3年生の子どもとインプロセッションしたこともあるが、文句なしに素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。
ということで、今後、インプロを軸にさまざまな表現者の皆さんとセッションするイベントを定期的に開催したいと思っている。次回は9月26日(金)、場所は沖縄県浦添市のライブハウスgrooveにて。
