RADWIMPSの「HINOMARU」は2020年東京オリンピックに向けた前哨戦。
この2年間でどんなプロパガンダが展開されるのか、日本のエンタメ業界やテレビメディアに要注目。
プロパガンダと言えば、忘れられない感動体験がある。
国のプロパガンダと知りつつ、100%心の底から感銘を受けてしてしまったのである。
なにかというと、ブルーエンジェルス。
ブルーエンジェルスは、一言で表すならジェット戦闘機を使ったアメリカ海軍所属の曲芸飛行チームだ。
観たのはいまから5年ほど前。アメリカ・サンフランシスコにて。
日本にもブルーインパルスという航空自衛隊の曲芸飛行チームがあるが、ブルーインパルスは練習機を使っている。
ブルーインパルスを生で観たことがないので比較できないのだが、ブルーエンジェルスははっきり言ってカッコイイ。
ブルーエンジェルスを生で観てカッコイイと思わない人はたぶんいないんじゃないか?
とにかくあのエンジンパワーには圧倒された。
どういう意味かというと、高速で飛ぶのはあたりまえだが、逆に超低速で飛んだりもするのである。
機首を斜め45度に上げて、あのデカイ機体でノロノロノロ…と飛ぶ。
あの飛び方するためにどんだけ燃料喰ってんだろ…
そして、サンフランシスコの真っ青な空で、肉眼で見えないほどの高度まで一気に上がったかと思うと、今度は地上スレスレまで一気に降りてくる。
パワービューティ。
自分のような人間でも「ちから」というものに感動することがあるのだなと、まったく新しい発見をした。
多民族国家アメリカにおける国威発揚という意味で、ブルーエンジェルスの存在意義は小さくないと思う。
ひるがえってニッポン。
オリンピックにかこつけて今後いろんなプロパガンダがなされると思うが、日本人はただでさえまとまりやすいし、為政者からするとなんてことはないだろう。
しかしこわいのは、知らないうちに自分もプロパガンダに加担している状況が発生する可能性があるということ。大手広告代理店などは昔からガッチリと政府のプロパガンダチームとタッグを組んでいるわけだけど、オリンピックが近づくにつれ、社会の末端にいる自分たちでさえも「お仕事」を通じてそのチームの一部になり得る。
正直、「お仕事」ということで振られたらなんとなく受けてしまいそうな自分がいるのも事実。今回のRADWIMPS(もうバンド名おぼえた)の「HINOMARU」も膨大な数の関係者がいたはずだが、みんな「お仕事」ということでなんとなく受けてしまったのだろう。ギャラも良かったんだろうな。
こうしてじわじわと、そして確実に、ドツボにはまっていく。